<ソフトバンク5-5西武>◇15日◇福岡ヤフードーム
帰ってきた守護神が、チームの危機を救った。ソフトバンク馬原孝浩投手(29)が、右肩痛から復帰登板。同点の9回、59日ぶりの1軍マウンドで中島ら西武打線を3者凡退に片づけ、チームに貴重な引き分けをもたらした。エース杉内に続き、主砲松中が右膝骨折で離脱した今季の最大ピンチに頼もしい右腕が復活。今日16日から2位日本ハムとの3連戦に臨む。
「ピッチャー、馬原」。2カ月ぶりに、守護神の名が福岡ヤフードームにアナウンスされた。3万を超える観客からこの日一番の大歓声。馬原が、かみしめるようにゆっくりとマウンドに登った。7回に1点差を追いつき迎えた同点の場面。しびれる局面こそ自分の仕事場と言わんばかりに、先頭の栗山の初球に145キロの力強い直球を投げ込んだ。
馬原
大きな声援をもらえて本当にありがたかった。緊張するんだろうと想像してましたが、その声援のおかげか、すんなりマウンドに上がり力を抜いた投球ができました。
7月18日以来の1軍マウンドだったが、落ち着いて栗山をわずか2球で追い込んだ。カウント2-2から最後は宝刀のフォーク。バットが空を切ると。少しだけホッとした表情を浮かべた。続く坂田を三邪飛、3番中島も力ない左飛に打ち取った。
馬原
復帰登板としてはまずまずの投球ができたと思っています。
セーブも、チームに白星もつかなかったが大きな仕事だった。最大4点差あったリードを、ミスも重なり逆転される展開だった。前日14日にはエース杉内が左肩違和感で、この日は松中が右膝骨折で離脱。チーム状況的にも、負けていれば大事な2位日本ハムとの大事な3連戦を前に嫌なムードが流れるところだった。
2カ月の離脱中、焦る気持ちを抑え、この終盤戦での復帰に照準を合わせた。ただでさえ今季は開幕直後にも離脱。チームにかけた迷惑を痛いほど感じていただけに、気持ちは焦っていた。だが、右肩の状態は思うように上がらなかった。それでもナイターでの試合は必ず自宅で観戦。僅差のリードでは、本番と同じく気持ちをつくった。
ブルペンで調整ができるようになっていた先月28日。2軍が母校の九共大と練習試合を行った。別メニューで下半身強化などを行いながら、プロに必死に食らいつく後輩の姿を見た。グレーのユニホームに身を包みプロを目指していた当時の自分の姿を思い出すと、復帰への熱い思いはさらに高まった。
馬原
これからもっと球のスピードも上げていかないといけませんが、そうできる自信はありますね。
帰ってきた守護神が、シーズンを最高の形で締めくくってみせる。【倉成孝史】



