DeNA中畑清監督(58)が20日、春季キャンプで1日1000スイングを野手陣に課すことを明らかにした。4年連続最下位からの脱出へ、これまでの生ぬるい体質を払拭(ふっしょく)する。沖縄・宜野湾の宿舎近くで野手全員が掛け声を掛けながら素振りを行う夜間トレーニングを敢行するプランを口にした。「1000スイングが軽いと思わなきゃだめ。選手の潜在能力は計り知れないから、振って、振って、教え込んでいく」と話した。

 昨年のチーム打率は2割3分9厘で12球団中11位と低迷した。要因の1つに統一球への対応が不十分だったことを挙げた。「統一球への対応としてボールを呼び込み、前でさばく技術が必要といわれている。そういう感性が素振りの中でも養われると思う」と持論を展開した。

 巨人時代の79年に行った「伝説の伊東キャンプ」を参考にする。当時は消灯前に十数人で声を出しながら約300スイングをこなしたという。「一振り一振り気合を入れて振ると、骨の髄からも汗が出る」と振り返った。全員で掛け声を掛けることでチームの士気も高まるとみている。「王さんも素振りの重要性を説いていた。今の選手はボールを打つことしかやらないが、原点回帰で素振りの大切さを理解してほしい」。ベテランも若手も1日1000スイングを目標に心身共にレベルアップを図る。