中畑清監督(59)に強力なライバル出現?

 DeNAの新外国人ナイジャー・モーガン外野手(32=ブルワーズ)が29日、成田空港着の航空機で来日した。「エキサイティング!」と繰り返し、カメラに向かって襲いかかるポーズやピースサインなどパフォーマンス連発。個性派ぶりを見せつけた。

 メジャー時代は“暴れん坊”として注目された。打順降格に腹を立て、ホーム生還時に捕手に体当たりしたり、死球に激怒して投手に殴りかかって大乱闘も巻き起こした。試合出場時は、自ら名付けた「トニー・プラッシュ」という別人格の選手に変身すると公言。感情を包み隠さず出すインタビューでの受け答えなどで人気者だった。

 到着ロビーに姿を現すと、そのうわさにたがわぬハイテンション。「今はモーガンだよ。トニー・プラッシュはグラウンドだけ。(グラウンドの)白い線を越えたら攻撃的になるよ。でも、日本ではいい子になろうかな」と不敵な笑みを浮かべた。野球の話には「数字の目標は特にない。チームに貢献するだけ。ここではルーキーだから、みんなを観察してしっかり学んでいきたい」と真剣な表情だったが、すぐさま「(フライトの)疲れより興奮してるぜ!」と笑い飛ばした。

 モーガンが来日する数時間前、横浜市内の球団事務所で中畑監督は、助っ人の性格などを聞き「俺と同じじゃん。勝負だな」と対抗心を燃やした。2日前に硬いゴマせんべいを食べた際に欠けた前歯を気にしながら、「俺は歯応えがあるやつが好きなのよ」とニヤリ。ファンサービスを大事にする姿勢は共通している。沖縄・宜野湾キャンプでの初対面で、2人は意外な“化学反応”を起こすかもしれない。【佐竹実】

 ◆ナイジャー・モーガン

 1980年7月2日、米サンフランシスコ出身。02年ドラフト33巡目でパイレーツ入り。07年に初昇格し、09年途中にナショナルズ、11年からブルワーズに移籍。11年は規定打席不足ながら打率3割4厘でブ軍の地区優勝に貢献した。メジャー通算は583試合で打率2割8分、11本塁打、130打点、117盗塁。定位置は中堅。NHL入りを目指したアイスホッケーでもプロ級の腕前。178センチ、83キロ。