日本ハム大谷翔平投手(19)が、子供たちにホームランを約束した。22日、栗山監督、大野、佐藤賢、近藤とともに、札幌市内の病院を訪問し、院内学級に通う生徒らと交流した。キャッチボール相手の少年から柵越えを期待されると「頑張ります」と誓った。自身も小学生時代、プロ野球初観戦の試合で巨人高橋由伸が活躍し、あこがれを抱いた。同じように子供たちに夢を与える活躍を見せる。

 グラウンド上とは違う、穏やかな表情だった。けがや病気で長期入院している子供たちと言葉を交わし、写真におさまる大谷は終始にこやかだった。「テレビで見てくれている子もいましたし、元気になって球場に来てもらえたらうれしいですね。力をもらったので、明日(23日)から頑張っていきたいです」。有意義で貴重な体験になった。

 子供たちのヒーローになる。実技の時間には、野球で大けがを負った冨岡草太くん(12)とキャッチボールした。ミランダの本塁打を札幌ドームで見たことがあるという草太くんは「(大谷の)ホームランが見たい」と要望。それを聞いた大谷も、白い歯を見せ「頑張ります」と誓った。

 自身も小学生のころ、祖父と東京ドームの巨人戦を見に行ったのが、プロ野球選手との初めての“接触”。「開幕戦だったんですけど、人が多くて雰囲気がすごかった。高橋由伸さんが打ったのは印象に残っています」。同じ土俵に立つ今でも、あこがれの存在だ。

 今日23日からのDeNA2連戦(札幌ドーム)は、野手での出場が見込まれる。投手としては20日の中日戦で、4点リードの5回に5点を失う悔しい内容で降板したばかり。「こないだは迷惑をかけた。切り替えて次の試合にいきたいです」。やられたままでは終われない。格好いい姿をファンも子供たちも、待っている。【本間翼】