キヨシがいよいよ決断を迫られた。キューバ代表のユリエスキ・グリエル内野手(29)が今日31日来日。前日29日のサヨナラ勝ちから一夜明け、なぜかDeNA中畑清監督(60)の表情はさえなかった。早ければ6月6日の日本ハム戦(横浜)からの1軍昇格が濃厚。「(1軍から)追い出す人間が出てくる。チームのバランスを考えると万歳ではない」と声のトーンは低い。

 野手でブランコ、バルディリス、投手でモスコーソ、ソーサの4人を起用。グリエル昇格により、1人外さなければいけなくなる。チームの現状から野手2人は不可欠。29日のゲームで救援失敗したが、勝ちパターンの一角を担うソーサは外せない。3勝をマークも、2試合敗戦投手となっている先発モスコーソの降格が有力。キャンプ、オープン戦で出遅れた国吉が先発候補に浮上したことも決め手となった。しかし、今日31日ロッテ戦に先発するモスコーソが好投した場合はどうするのか?

 同監督は「難しいけど決断しなければいけない」。

 グリエルを二塁で起用する方針で、石川を中堅にコンバートし荒波と競わせる。投手、野手含め大幅に再編する必要が出てくる。「そのぐらい動かすのだから、グリエルにはMVPぐらいの活躍をしてくれないと…」と、ハイレベルな期待を寄せた。うれしい悩みでもあるが、起用法次第では戦い方が固まってきたチームに大きな影響が出る危険性もある。【細江純平】

 ◆外国人選手数

 1軍の出場選手登録は4人まで。投手3人と野手1人、投手2人と野手2人、投手1人と野手3人が可能で、試合にも同時に4人が出場できる。投手4人、野手4人は登録できない。