<阪神3-1中日>◇20日◇京セラドーム大阪

 9回2死一、三塁。ヒヤヒヤの展開も阪神の守護神・呉昇桓投手(32)が締めた。今季31セーブ目。これで8日広島戦(京セラドーム大阪)以来、来日後で最長の登板6試合連続セーブをマークした。

 呉昇桓

 結果的には抑えられたけど、森野選手のタイミングがずれてアウトになってくれた。今日の投球は自分の中では勝ったという感じがしない。

 2点リードの9回にマウンドへ。先頭大島に四球。いきなり走者を背負い、荒木、ルナと打ち取ったものの、4番平田に外角高め直球を中前に運ばれた。2死一、三塁。1発を食らえば逆転というピンチを招いた。5番森野にカウント2ー1から3球ファウル。さらに1球ボールを挟み、2球ファウル。「あと1球!

 あと1球!」。粘られる中、京セラドーム大阪に鳴り響いた虎党の声援を背に30球目。内角高めカットボールで二飛に仕留め、ナインと勝利の喜びを分かち合った。

 8回は37歳右腕福原が3者凡退に仕留めていた。7回に勝ち越した直後のマウンドも平然としたもの。「3人できっちり抑えられたのがよかった。点差というよりしっかりスンファンにつなごうと思っていた」。5試合連続でホールド。スコアボードに0を点灯させ、守護神につないだ。

 首位巨人とは0・5差。呉昇桓は1年目選手ではセ・リーグ4位タイの31S。「首位争いをしている今、1ゲーム1ゲームが大切になってくる。これからは結果が全てなので、一生懸命やるだけです」と力強く語った。鉄壁のリリーフ陣が勝利につなぐ。【宮崎えり子】