阪神西岡剛内野手(30)が新リーダー宣言だ。5日、西宮市の球団事務所で契約更改を行い、2000万円減の年俸1億8000万円(金額は推定)でサイン。複数年契約から契約年数を1年に切り替え、リーグVへチームの先頭に立つ覚悟だ。

 「今年ケガをして、復帰しても納得のいく成績を残せなかった。2年契約だったのに1年しか貢献できなかった。西岡がやってくれたらなと言っていただけるように、チームを引っ張っていきたい」

 キャプテン鳥谷はメジャー挑戦を目指して海外FA権を行使。ベテラン新井も広島へ移籍した。球団創設80年の来季、チームの空気を変える強力なリーダーシップを発揮できる選手の台頭は不可欠。それが自分の役割だと自覚している。

 精神的支柱だけではなく、内野の穴も埋める。和田監督が外野コンバート案を温めていることを明かしたが「内野にこだわっていきたい。二遊間にこだわっていきたい」と語気を強めた。2年連続3度ゴールデングラブ賞を受賞した鳥谷が移籍すれば、遊撃手が不在となる。また上本が今季、二塁のレギュラーに定着したが、昨年は西岡がその二塁にいた。手術をした右肘も順調に回復。「まだまだ若い。強い意志を持ってポジションにこだわっていきたい」と簡単に渡す気はない。

 若虎たちが二遊間争いにどんどん加わることが、新たなエネルギーにもなる。「若い力が出てくると追われる立場。でも若い力をまだまだ突き放したい」。プレーでも存在感でもチームを導く。【宮崎えり子】