「いぶし銀3冠王」になる!
阪神大和外野手(27)が11日、契約更改交渉に臨み、1700万円増の年俸6500万円でサインした。今季は外野部門で初めてゴールデングラブ賞を獲得し、リーグ最多犠打もマークした。来季は初の盗塁王にも照準を定め、勝利に結びつく走攻守での「タイトル」獲得を狙う。(金額は推定)
大いに不満だった。「足」。契約更改交渉の席でも話題に上ったテーマだ。大和は大幅昇給に浮かれることなく、冷静な口調で反省の弁を繰り返した。
「個人的にも引っかかっていた。まさかこういう数字で終わるとは思っていなかった。(先発定着後)今までで一番少ない数字。悔しいという気持ちです」
盗塁数の話だ。12年は17、昨季は19と数字を伸ばし、昨オフには高らかに盗塁王奪取を宣言した。結果はまさかの11盗塁。「今年減っているけど、何があったのか。盗塁をもっと増やしてほしい」。交渉役の高野球団本部長から指摘を受け、あらためて燃えた。
「自分の実力がなかった。年間を通して走る足は持っていた。自分の中でセーブしているところがあった。アウトになっても関係ない、仕方がないと思って走らないと数は増えない。走る勇気を持たないと。目標は達成できないと言っている意味がない」
50メートル5秒9の俊足は今季、疲れて走れないという状態ではなかった。ここで走る必要はあるか?
仕掛けるメリットとデメリットは?
状況判断にたけた性格が、スタートを鈍らせる一因となったのかもしれない。今まで以上に自身のスタート、相手バッテリーの癖、傾向を研究し、阪神では05年赤星以来となる盗塁王をあらためて狙う。
「40、50盗塁すれば確実に勝負できる。その数字に近づければいい」
今季は39盗塁のDeNA梶谷がタイトルを手にした。大和なら十分可能な数字だ。今季は左脇腹肉離れで離脱しながら121試合に出場。初のゴールデングラブ賞を獲得し、リーグ最多の50犠打も記録した。
「1年間ケガをせず、143試合に出られるように頑張りたい」
鳥谷がメジャー挑戦を決断した場合、遊撃に再転向する可能性が高い15年シーズン。ゴールデングラブ賞、犠打王、そして盗塁王。「3タイトル」を手に入れて、球界屈指のいぶし銀まで上り詰める。【佐井陽介】



