阪神が前日11日に、海外FA宣言してメジャー移籍を目指す鳥谷敬内野手(33)と残留交渉を行っていたことが12日、分かった。

 米国でのウインターミーティングが佳境に入ったタイミングでの交渉。球団幹部は「節目なので。本人の回答を待ちます」と説明した。前回11月17日に残留交渉して以来、球団側は静観の姿勢を保ってきた。トレードや移籍の交渉が一気に動きだすウインターミーティングが落ち着くのを待って、速攻を仕掛けた形だ。あらためて複数年契約で誠意を示したとみられる。

 日本時間の前日11日には代理人ボラス氏が「複数球団がメジャー契約での獲得に興味を示している」と現状を説明した上で、メジャー移籍か阪神残留かの決断を年内に下す見通しを明かした。この日トレーニングで甲子園を訪れた鳥谷は年内決着かと問われ「全然、分からないです」と話すにとどめた。一方でボラス氏からは米球界の情報も「聞いています」と口にした。

 鳥谷のメジャー挑戦にかける思いは強く、メジャー契約が届けば海を渡る可能性が非常に高い。今後はメジャー球団のオファーが出そろった段階で、すべての条件を慎重に吟味し、最終決断を下す見込みだ。