ヤクルト青木宣親内野手(26)へ、日本球界では最長となる破格の“10年契約”が用意される可能性が出た。3日、今月下旬に予定される青木との来季契約交渉を前に、大木取締役は「10年(契約)でも。本人が言ってきたら考えます」と、スター選手の引き留めに最大限の誠意を言葉にした。

 青木は、プロ5年目の今季は右脇腹痛で約1カ月戦線離脱したにもかかわらず、リーグ2位の打率3割4分7厘をマークした。これまで2度の首位打者に輝き、第1回WBCや北京五輪では日本代表にも選出された、今や球界を代表する選手となっている。

 一昨年にポスティングによるメジャー移籍を要望しており、青木の今季年俸は2億2000万円(推定)。海外では01年にジーターらが10年契約を結んでいるが、日本では95年に巨人が趙成■と結んだ8年が最長。日本人選手では06年のソフトバンク松中の7年が最長となっている。大型契約を結べば球団経営も圧迫しかねないが、スター選手の流出阻止へ、まずは待遇面からアピールする構えだ。

 青木はこの日、神奈川県中郡・レイクウッドGCで開催された「懇親ゴルフ大会」に参加した。グリーン上では17歳プロゴルファー石川遼の行う“クモ男”ポーズをまねするなど終始リラックス。10年契約について質問されると「そう言って(高評価して)もらえるのは選手としてうれしい。(ポスティングの要望も含めて)これからゆっくり考えたい」。練習時間確保のために代理人交渉を行うが、野球人生成功へのラインをしっかりと見極めるつもりだ。※■は王へんに民