オランダが、13安打14得点の猛攻でキューバに7回コールド勝ち。E組2位で決勝ラウンド進出を決めた。4番ウラディミール・バレンティン外野手(32=ヤクルト)が、2本塁打を含む3安打5打点と大暴れ。2次ラウンド東京プールのMVPにも選出された。

 1回1死一、三塁、2球目の低めスライダーを左越え3ランを放つと、4-0の3回は再び左翼席へ3号ソロ。2打席連続ホームランで勝利に貢献し「チームメートと私は、決勝ラウンドに進むことを目標にWBCに参加しました。チームの決勝ラウンド進出に貢献できてうれしく思っています。決勝ラウンドを楽しみにしています」と話した。

 2試合連続のコールド勝ちに、ミューレン監督は「試合前に、第1打席でホームランを打つって言っていたんだ」と、先制3ランが“予告弾”だったことを明かした。バレンティンは「冗談で言ったんだけど、本当に打てて良かった」と笑う。今大会ここまで打率5割9分1厘(22打数13安打)、10打点と、メジャーで中軸を担う選手が並ぶ打線で4番の役割を十二分に果たしている。準決勝進出に同監督は「2013年がまぐれでなかったことを証明できました。WBCに出場するたびに成長しているので、決勝ラウンドで戦うのがとても楽しみです」と話した。

 メジャー関係者も視察に訪れており、大リーグ復帰の道も開かれるかもしれない。その可能性について問われると「未来のことは誰にも分からない。ただ、いい成績を残すことができてうれしい」と明言を避け、大会に全力を尽くす姿勢を示した。【山下翔悟】