北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストの石井慧(21=国士舘大)が3日、大阪市内のホテルで記者会見し「総合格闘技の方へ転向します。きょうからプロとしてやっていきます」と総合格闘技への転向を正式表明した。

 日本の五輪柔道金メダリストのプロ格闘技転向は92年バルセロナ五輪78キロ級の吉田秀彦、00年シドニー五輪81キロ級の滝本誠に次いで3人目となる。

 プロ転向に至る経緯を石井は「昔から強くなりたいと思っていた。自分の価値観では総合格闘技が一番強い。転向は五輪前から考えていて、9月中旬に決めた」と説明。所属先や参戦する団体などについては「何も決まっていない。学生の間は試合には出られない」と話し、デビュー戦が来春以降になることを示した。

 石井は06年に全日本選手権を史上最年少の19歳4カ月で制覇。昨秋に100キロ級から100キロ超級に階級を上げ、今年の同選手権で2度目の優勝。北京五輪では初出場で金メダルを獲得した。

 10月31日に全日本柔道連盟(全柔連)に事実上の現役引退を意味する強化指定選手の辞退届を提出していた。