ボクシングの元世界2階級王者井岡一翔(25=井岡)が、「聖地」で再スタートする。9月16日に東京・後楽園ホールでWBA世界フライ級14位パブロ・カリージョ(25=コロンビア)と対戦することを13日、発表した。3階級制覇に失敗した5月IBF世界フライ級戦以来の再起戦になる。

 痛恨のプロ初黒星から3カ月。大阪市内のジムで会見を開いた井岡は「この試合に勝って、また世界挑戦させてもらえるように頑張りたい」と力を込めた。

 戦う場所は、本拠地大阪から離れて、3年ぶりの後楽園ホール。東農大時代もリーグ戦で慣れ親しんだ会場で「久しぶりに原点、ルーツに戻れる。モチベーションも上がる」と笑った。

 敗れた5月のルエンロン戦は、体格が大きな相手への攻撃が課題になった。その克服へ、元世界5階級王者シュガー・レイ・レナードのビデオを繰り返し見た。「入って行く時の速さ、行くと決めた時の連打とか勉強になった」。研究した動きも試すつもりだ。

 ノンタイトル戦ながらTBSが全国放送する。「もう1度世界王者になりたい。その気持ちは何も変わらない。KOで再起を飾りたい」。大みそかの3階級制覇再挑戦を実現するためにも、圧勝で復活をアピールする。【木村有三】