大相撲札幌巡業が22日に札幌・ケーズデンキ月寒ドームで行われ、九月場所(9月13日初日、東京・両国国技館)で6場所ぶりに十両に復帰する旭大星(25=友綱、旭川大高出)が故郷で元気な姿を披露した。昨年の名古屋場所で道産子13年ぶりの十両昇進も、2場所連続負け越し、幕下に陥落した。この日は幕下の大翔鵬(20=追手風)を寄り切りで圧倒するなど、約3週間後に迫る本場所での勝ち越しへ、調整は順調なようだ。
思い描いた通りの相撲で、新しい旭大星をアピールした。鋭い立ち合いから右下手と左上手で大翔鵬のまわしをつかみ、そのまま寄り切り。約4000人の大歓声に「地元の声援はうれしい。前に出る相撲で次の場所は勝ち越したい」と力を込めた。
幕下3枚目だった昨年の夏場所を5勝2敗と勝ち越し、13年ぶりの道産子関取を決めた。だが十両初場所の名古屋は7日目からの4連敗が響き7勝8敗、秋場所も9日目から5連敗するなど5勝10敗。在位2場所で幕下に落ちた。「(7番相撲から15日連続取り組みとなった)体力は問題なかったが、気持ちで(相手に)のまれた」と振り返る。
かつては稽古が嫌で部屋から逃げたこともあるが、十両陥落後は、1度も旭川に戻らなかった。朝稽古後も、午後は自費でジム通い。体重は筋肉だけで10キロ増え、得意の柔道技で小細工せず、前に出て勝ち星を重ねた。初場所から4連続勝ち越しで再十両を決めた。父浩さん(50)は、たくましさを増した息子を「何より心が強くなった」と評した。
故郷の島田安教後援会長(71)は「早く幕内力士に」とハッパを掛ける。すでに入幕を想定、新しい化粧まわしのデザインを依頼済みだ。前回は約120万円で旭川のご当地キャラ・あさっぴー、旭岳などを盛り込んだが、2つ目は「前回入らなかった旭山動物園の動物かな」という。豪華な金のラメも入るため、総額150万円以上になる見込みだ。
「まずは連敗せず、十両に定着。コツコツと上を目指します」と旭大星。その先の幕入りへ、もう後戻りはしない。【中島洋尚】
◆旭大星拓也(きょくたいせい・たくや=本名・大串拓也)1989年(平元)10月18日、旭川市生まれ。旭川大高3年の柔道全道高校新人体重別81キロ級優勝、卒業した08年に大島部屋入り。12年4月の大島親方定年に伴い友綱部屋に移籍した。通算181勝143敗(十両12勝18敗)。182センチ、134・2キロ。
◆北海道出身の十両 昨年の名古屋場所で昇進した旭大星は、11年初場所を最後に引退した若天狼(最高位西十両2枚目、根室市出身)以来3年ぶり、新十両としても01年九州場所の若天狼以来13年ぶりの道産子関取だった。旭川市出身では、87年九州場所に昇進した北吹雪(最高位東十両9枚目)以来。

