まゆゆが“平成の阿部定”になる!? AKB48渡辺麻友(22)が、4月スタートのテレビ朝日系連続ドラマ「サヨナラ、きりたんぽ」(日曜深夜0時40分)に主演することが3日、分かった。07年にデビュー以来、ノースキャンダルを貫くグループきっての清純派が、エキセントリックなヒロイン役に挑む。

 渡辺演じる桐山さおりは、理想の結婚相手を探し続ける清楚(せいそ)なOL。しかし出会う相手は妻帯者、酒乱、DVと問題を抱えたサイテー男ばかり…。純愛を求めるがゆえに、そんな男たちの本性を知ってしまうと急変し、まるで「阿部定事件」のように、下腹部を切り取って成敗してしまうというラブコメディー作品だ。企画・原作は秋元康氏、脚本は、映画「桐島、部活やめるってよ」などの喜安浩平氏が担当する。

 AKBグループ40人が各回で主演を務め、昨年4~9月に放送された同局ドラマ「AKBラブナイト 恋工場」の投票企画で渡辺が1位になったことから、今回の主演権が与えられた。まさかの役柄に「私が平成の阿部定!? お話をいただいた時は驚きました」。昨年は初めて時代劇「大奥」に出演し、沢尻エリカとのキスシーンに挑戦するなど、これまでさまざまな役を演じてきたが、不器用な愛に突進し、危うさと純粋さを併せ持つ不思議な役を演じるのはもちろん初めて。「私自身も大きな挑戦になります」と意気込んでいる。

 成敗シーンが、どのように描かれるのかはベールに包まれているが、いざ切り取るシーンでは、痛快な決めぜりふも検討されているという。渡辺は「毎週日曜深夜、皆様に刺激的な夜をお届けしたいと思います!!」。4月から、世の男性は思わず下半身が痛くなってしまう? 週明けを迎えることになりそうだ。

 ◆阿部定事件 1936年(昭11)5月18日、料理店の仲居、阿部定(あべ・さだ=当時31)が男性店主と駆け落ちして、旅館で性交中に腰ひもで首を絞めて店主を殺害し局部を切断したことから、世間を震撼(しんかん)させた殺人事件。定は店主の局部を「愛の象徴」として所持しながら逃走し、事件2日後に都内旅館で偽名で宿泊しているところを逮捕。「彼の全てが欲しかった。(殺せば)他の女が手を出せないと思い殺した」などと動機を供述したとされる。懲役6年の判決を受け服役したが恩赦で41年5月に出所。氏名を変え結婚したが、夫に定であることを知られて離婚したという。