妻夫木ど迫力「感染列島」で医師役
未知のウイルスがまん延したパニックを描く映画「感染列島」(瀬々敬久監督、来年1月公開)の新潟ロケがこのほど、旧新潟市民病院を利用して行われ、主演の妻夫木聡(27)檀れい(36)が参加した。人が免疫を持たない感染症に立ち向かう医師の松岡剛役を妻夫木が務め、壊滅状態の日本に世界保健機関(WHO)から派遣帰国したメディカルオフィサー小林栄子を檀が演じる作品だ。
昨年10月の機能移転まで実際に医療の最前線だった同病院で撮影した。患者が運び込まれては息絶え、床やベッドは吐血でどす黒く染まっている。外科も産婦人科も耳鼻科もない。すべてが感染症対応の野戦病院と化したフロアに医師の怒号が響いた。240坪(約800平方メートル)の敷地に看護師や患者のエキストラ210人を投入し、中盤のヤマ場となるシーンを収録する中、妻夫木と檀も感染被害を食い止めようと必死に駆けずり回った。
妻夫木は「美術さんが作るセットも素晴らしいけど、やっぱり本物の空気感には代えられない」。檀も「病院見学、医療指導を受けて臨みましたが、ここに来たことで、元気になっていった患者さんや治した医師の思いを肌で感じます」と話し、リアリティーが肉付けされたことを実感した。一方、檀が初めて白衣を着た作品としても注目で「やってみたかった役柄で背筋がピンと伸びる気持ちです」と笑顔を見せた。
戦争やテロの脅威に直面する可能性が世界的には低いとされる日本で、最も想定される大規模災害が地震、そして感染症の流行だ。瀬々監督は1年半かけて国立感染研究所などを取材し、その被害をシミュレーション。潜在する恐怖をリアルに描くつもりだ。新潟ロケは今月5日まで行われ、今後は東南アジアでも撮影し、6月上旬の撮了に向けて製作が進んでいる。【木下淳】
[2008年4月15日8時45分 紙面から]
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