「カブプリ」最年少の登場です。東京・歌舞伎座「団菊祭五月大歌舞伎」(5月2~26日、東京・歌舞伎座)で初お目見えする寺嶋和史くん、2歳3カ月。父は尾上菊之助(38)、祖父は尾上菊五郎(73)中村吉右衛門(71)という2人の人間国宝。すでに舞台度胸の良さを見せています。 

 和史くんは、3月2日に都内で行われた「団菊祭五月大歌舞伎」の会見に登場した。菊之助が話している最中から、会場の外で、キャッキャという元気な声が聞こえてきていた。しかし、現れた和史くんは、大勢の報道陣に驚いた顔を見せ、すっかりおとなしくなっていた。「いくつですか?」「好きな食べ物は?」に、消え入りそうな声で「にさい」「ぶろっこりーとかぼちゃ」。菊之助が聞き取って、報道陣に教えてくれた。

 そして、お決まりの「大きくなったら何になりたいですか?」の質問が出た。和史くんは「とと」と答えた。どうやら、父のことらしい。つまり、菊之助のようになりたいと言ったのだ。これには、菊之助も「うれしかったです。でも、いいのかな、とと、で」と喜んでいた。

 会見後、菊之助にもう少し話を聞く機会があった。この日、和史くんは相当緊張していたらしい。着物を着る=舞台に出る、ということは分かっているとのこと。というのも、2月3日に、歌舞伎座で行われた豆まきで、和史くんは舞台に上がっているのだ。菊之助は「着物を着ると、暴れ回っているのがおとなしくなるんです」と話す。

 豆まきでは、祖父吉右衛門に手を引かれ、豆を最前列の観客に渡すなどして、堂々としていた。赤鬼や青鬼が舞台上を走り回っていたが、怖がることもなかった。舞台度胸の良さを感じさせた。菊之助は「よほど楽しかったようです。自分から『今日も舞台?』『着物着るの?』って言うんです」と笑う。

 家では、歌舞伎のDVDを見たり、おもちゃの刀を持って走り回っているそう。口まねで「弁天小僧菊之助~」と「弁天娘女男白浪」のせりふを言うこともあるとか。

 「団菊祭」では、和史くんは夜の部「勢獅子音羽花籠」で初お目見えする。もちろん、菊五郎、吉右衛門の2人の祖父も一緒だ。菊之助は「何ができるか探っております」とのこと。どんな登場になるのか、今から楽しみだ。【小林千穂】

 ◆寺嶋和史(てらじま・かずふみ)2013年(平25)11月28日、東京生まれ。父は尾上菊之助、母は中村吉右衛門の四女瓔子さん。朝の日課は、正座して「おはようございます」とあいさつすること。