タレント、イジリー岡田さん(52)が出演するイベントが、「マスコミが集まらなくて中止」となったことに、坂上忍さんが述べた見解です。坂上さんが司会を務めるフジテレビ「バイキング」での発言で、私自身、共感して聞きました。

 今月8日、イジリーさんが出演予定だったカレー店のPRイベントに日刊スポーツともう1紙が取材に訪れたところ、店にはシャッターが降りていて、イベントが中止になっていたというものです。運営サイドは「マスコミ各社に取材案内を送ったが、1社も申し込みがなかったので、前日に中止を決定した」とのこと。イジリーさんもいませんでした。

 この話題を番組で取り上げた坂上さんは「僕らお芝居やっている人間からしたら、お客さんがいなくてもやり続けなければならないと教育された」。雨上がり決死隊や土田晃之さんも「僕らも(客が)ゼロでもやりましたよ」「誰も来なかったら逆にネタにできる」と、やはり一方的な中止に首をかしげていました。

 私も以前、5社来ていたのにお知らせもなく女性芸人コンビの書籍PR会が中止になっていた現場に遭遇したことがあります。不慣れなPR会社や、無責任な主催者の場合、こういう不幸がたまに起こるんですよね。

 出欠のファクスを送り返す、ということ自体、ネット媒体が増えたここ数年の商習慣。新聞など、当日のニュース次第で取材予定がガラガラ変わる既存媒体の多くは、よほどの重要案件でない限り、事前の出欠が分からないので送り返さないことが多いのです。普通の発信者は、前日まで「忘れていませんよね」という熱心な念押しの電話をくださいます。未定を欠席と混同する人もほぼいません。

 イジリーさんの場合、おもしろネタにはなりましたが、客がいないと現場を放棄するタイプみたいに受け止められ、番組で苦言を呈されるとばっちり。タレントさん側も「中止」の背景には用心が必要です。

 それにしても、イジリー岡田がカレーPRという地味なイベントにせっせと記者を配置していた日刊スポーツ。個人的にはそこがいちばんツボでした。

◆梅田恵子(うめだ・けいこ) 東京都生まれ。89年入社。主に芸能面、社会面を担当。11年より、日々の取材と取材歴であれこれ言う芸能コラム「梅ちゃんねる」をウェブ上で展開。毎クールごとの「勝手にドラマ評」も6年目。偏食すぎて自炊、超方向オンチ。