タレント三船美佳(32)が夫の歌手高橋ジョージ(56)に離婚や長女の親権を求めた訴訟の第1回口頭弁論が3日、東京家裁(塩田亮介裁判官)で行われ、高橋側は請求棄却を求めた。高橋側は本人、三船側は代理人が出廷。高橋は閉廷後、三船側が主張するモラルハラスメント(精神的な暴力や嫌がらせ)を全面的に否定。裁判ではない話し合いの場を設けてほしいと訴えた。三船はこの日、生出演した番組で早期成立を望んでいると話した。

 高橋はノートとペンを手に、黒のスーツ姿で出廷した。訴状と答弁書の確認などが行われ、約5分間で終了した。ほとんど表情を変えず、時折うつむいた。三船側から付箋が貼られたモラルハラスメントに関する書籍2冊などを証拠として提出され、代理人らと確認した。その後、非公開で今後の進行などについて話し合われた。

 閉廷後、家裁前で取材陣に囲まれた。出廷した理由は「人に任せることでもない。子供のこともあるので」と説明した。三船側はモラハラを離婚の理由に挙げているが、「提訴の内容を見ると、まったく心当たりがない」とあらためて否定した。

 一昨年末に三船が長女を伴って家を出て別居がスタートした。家族3人で会ったのは昨年2月が最後。三船とは同じ2月のイベント共演以来、会っていない。昨年5月に家裁から離婚調停の通知が届き、その後、三船の代理人と2回話し合ったが、調停は不成立となり、裁判に進展した。この日の閉廷後、裁判以外に話し合う場を設けてほしいと繰り返した。「人を介してでも、当人同士で話し合いたい。裁判所ってことじゃなく、テーブルを囲んで、子供を置き、ご飯を食べながら、どうしたらいいんだろうねと話し合いができたら、それが僕の夢です」。別居後に何度も提案しているが、実現していない。

 愛娘のためでもあるという。「意地悪で(離婚)しないというわけではない。僕も両親が離婚している。子供にとって、両親がまったく会わないで話し合いもせずに離婚したという事実は、つらいものです。相当な傷になると思う。とりあえず、向かい合ってテーブルにつきたいなというのが事実。時間をかけて気持ちを整理していただきたいと思う。いつでも話し合いの門戸は開けています」。

 離婚を受け入れないばかりか、復縁の望みも捨てていない。「不可能に近くても、不可能ではないと思います。(三船を)最高に愛しています」ときっぱりとした口調で言い切った。