04年8月に多発性硬化症で倒れた落語家林家こん平(72)が23日、日本テレビ系「24時間テレビ38 愛は地球を救う」で、11年ぶりに同局の人気番組「笑点」の高座に復帰した。

 「笑点チャリティ大喜利」と題したコーナーで、懐かしいオレンジ色の着物姿で、弟子のたい平(50)に付き添われて、かつての定位置の上手端の座布団に座った途端、声を振り絞って「1、2、3、チャラ~ン」とおなじみの掛け声。

 たい平が「やっぱり座布団に座ると、師匠の魂がチャラ~ンをさせたんです。うれしいです」と笑顔を見せると、こん平も「はーい、はーい」と涙ぐんだ。

 司会の桂歌丸(79)は「とにかく、こんちゃん、お帰りなさい」。三遊亭円楽(65)は「ずっと並んでたから…」と涙ぐみ、照れ隠しに「同じオレンジでも貫禄が違う」とたい平をいじった。林家木久扇(77)は「昔の『笑点』の雰囲気が出て…何も言えません」と目頭を手ぬぐいで押さえた。

 たい平が「師匠は弱音をはかず、僕ら弟子に強さを見せてくれたので、本当にうれしいです」と涙ぐむと、こん平はより力強く「1、2、3、チャラ~ン」と会場のファンと熱唱。歌丸は「すごいですよ。こんちゃんの顔見たら、何も言えない」と言葉を詰まらせた。

 昨年は日本武道館で、10年ぶりに「チャラ~ン」を披露したこん平。今年は東京・麹町のスタジオで、ついに悲願の「笑点」復帰を果たした。