BS朝日開局15周年記念の大型時代劇スペシャル「大江戸事件帖 美味でそうろう」制作発表が2日、東映京都撮影所で行われた。主演の北村一輝(46)をはじめ、共演の南沢奈央(25)中村橋之助(50)若村麻由美(48)中村雅俊(64)が出席した。

 瓦版屋の新平太が、鋭敏な味覚と免許皆伝の剣術を武器に、江戸の難事件に挑み、不正を暴く痛快ミステリー。北村は「江戸時代の文化、風情を身近に感じていただける小粋な役をやらせていただいています」。コンビを組む絵描き師お鶴役の南沢は収録合間の「北村さんのいたずら」として「メーク中、クモのようなものを落としてきたり、3回ほどあったけれど、私が気付かなかったり、北村さんがニタニタしていて分かったりで失敗ばっかり」。

 食文化が開花した太平の世が舞台。名物料理の登場も作品の魅力だ。新平太のよき相談相手、飯屋店主おろく役の若村は「つけで北村さんに飲ませてあげるきっぷのいいおかみさんです」。江野夏平プロデューサーは「食は今も心を満たす役割の方が大きい。教科書にはない江戸が学べるドラマ」と話した。

 幼い頃に失踪した父親を突き止め、真相に迫ることも新平太のテーマ。謎の男・市助を演じる中村は「謎については言えません」と苦笑い。新平太に密命を出す遠山金四郎役の橋之助は「極上のエンターテインメントです」と話した。会見中に親子共演する橋之助の長男、国生(19)がサプライズで登場。「父には胸を借りるつもりで楽しくやらせてもらっています。北村さんには食事に連れて行ってもらったり」と話すと、北村は「僕は橋之助さんに連れて行ってもらっています」。

 北村は「昔の活劇のような時代劇をつくりたい。女性にも見ていただける間口の広いドラマにします」。12月4、5日の午後6時30分から2夜連続で放送予定。