米映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の公開30周年記念イベントが21日、都内で行われ、元中日投手で現役を引退したばかりの山本昌氏(50)と、中日で一緒にプレーした野球解説者の山崎武司氏(46)が参加した。1989年公開の第2作「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2」で、主人公が85年から2015年10月21日へタイムスリップ。劇中で描かれた未来が、ちょうどこの日だった。世界的に記念行事が予定され、時差の関係で、日本国内のイベントが先行する形になった。

 第1作公開の85年には中日入団2年目で、劇中で遠い未来とされた30年後まで現役を続けたとして、山本氏がイベントに呼ばれた。タイムマシンの名車デロリアンに乗り込み、映画の未来到着時間・16時29分に合わせ、山崎氏の運転で約50メートル走行。ファン約750人の熱い視線を浴びた。

 「未来の乗り物に乗っているようだった。昔の自分に会ってきたみたいな。もし30年前の自分に会えたら、『やれるから頑張れ。こういうボールを覚えなさいとか、こうやって投げなさい』とか、指導しますね」と話した。デロリアンはごみを使って動く設定だったが、この日は古着を燃料にして車を動かすリサイクル技術が披露された。

 ◆「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2」 ロバート・ゼメキス監督、スティーブン・スピルバーグ氏の製作総指揮によるSF映画3部作の2作目。タイムマシンで30年前へさかのぼり、さえない家族の運命を激変させた高校生が、今度は30年後の未来に起きるトラブルを回避しようとして、2015年にタイムスリップする。自動靴ひも調節機能付きスニーカーなど、未来のハイテク製品が多数登場。未来のスポーツ年鑑が過去に持ち出され、賭け事に使われて大金持ちになる騒動も起きた。

 ◆1985年(昭60)の出来事 世界最悪の航空機事故となった日航ジャンボ機が御巣鷹の尾根に墜落、520人が死亡した。筑波で科学万博を開催。NTTが携帯型「ショルダーフォン」を発売。任天堂「ファミコン」やロッテ「ビックリマンチョコ」がブームに。日本初のエイズ患者が認定。日本映画で「ビルマの竪琴」(市川崑監督)、歌謡曲ではチェッカーズ「ジュリアに傷心」がヒット。