英国の人気ロック歌手デビッド・ボウイさんが10日(日本時間11日)、がんのため死去したと、英BBC放送(電子版)などが報じた。69歳だった。

 息子で映画監督のダンカン・ジョーンズ氏が、SNS上で「デビッド・ボウイは今日、18カ月の勇敢ながんとの闘病生活の末、家族に囲まれて安らかな眠りについた」と明かした。

 ボウイさんはロンドン出身。エルビス・プレスリーらに影響されて音楽活動を始め、67年にデビューした。映画「2001年宇宙の旅」をモチーフにしたアルバムが大ヒットし、スターダムに上がった。米国、ドイツなど、世界をまたにかけて活動。世界ツアーで7度の来日も果たした。米エスクァイア誌が選ぶ「史上最も洗練された10人のミュージシャン」で1位に輝くなど、世界で名声を残した。

 一方で、83年公開の映画「戦場のメリークリスマス」では主演を務め、ビートたけしらと共演するなど、俳優としても活躍する多彩ぶりだった。晩年は病気に苦しめられ、ライブは06年のニューヨーク公演が最後だった。69歳の誕生日だった8日に、最新アルバム「Blackstar」を発売したばかりで、最後の最後まで創作活動を続けていた。