浜崎あゆみ(37)が新アルバム「M(A)DE IN JAPAN」(来月29日発売)の全10曲を、11日から定額制音楽配信サービス「AWA(アワ)」で先行配信し、5日間で再生回数が100万回を突破したことが25日、分かった。所属レコード会社エイベックスが発表した。ミリオンヒットの実績もあるトップ歌手が、CD発売の1カ月半前からアルバムを全曲配信したのは、国内では初の試み。浜崎は「完成したばかりのアルバムを先に配信させていただくのは、かなりのチャレンジでしたが、こうして多くの方々に聴いていただける結果となり、とてもうれしく思います。ありがとうございます」と予想以上の大反響を喜んだ。

 異例の試みには、2つの目的があった。1つは、14日にスタートしたツアーの前にファンに新曲を知ってほしかったという思い。そしてもう1つは、日本の音楽市場の変革期に新たなセールス方法を試してみたかったのだという。CDは、握手会などのイベント開催を特典にしないと爆発的な売り上げが期待できない時代になった。また「AWA」をはじめ、「Apple Music」「LINE MUSIC」といったストリーミング(データを受信しながら同時に再生を行う方式)で聴く「定額制音楽配信サービス」が一気に広がっている。

 関係者は「浜崎の新曲をスマホで聴いて気に入った人が、アルバムを購入しようという流れになればうれしいですね。人と音楽の出合い方、聴き方が変わってきた。アーティストも対応していかなければなりません」。浜崎が先駆者として新しい形を模索している。