歌舞伎俳優の市川海老蔵(38)が、乳がんで厳しい闘病生活を送る妻小林麻央(34)の心境をおもんぱかった。

 麻央は29日に「ひとりではないこと」とのタイトルでブログを更新。乳がん治療が始まった当時のことを振り返り、「初めて抗がん剤を投与する前に、母から、『抗がん剤とお友達になるのよ』と言われました。私なりに解釈して、薬に向かって話しかけることにしました。『初めまして。どうか、私のがんを小さくしてください。私はあなたに期待しています。』と、口に出して。そうしたら、看護師さんも一緒にお願いしてくれました。『麻央さんの身体からどうかがんを消して下さい。』 怖く思えていた薬にも感謝がわいてきました」とつづった。

 抗がん剤について「この薬にも治験があって、たくさんの人の涙や苦しみ、悔しさ、喜び、勇気、努力があったから、私はこの薬を今、こうして投与できるのだと思うと、本当に一人で闘うのではないなと思えました」と、感謝の気持ちとともに前向きになれたという。それでも「ずっとポジティブは続きません」と麻央。「薬から逃げたい」と思うようになったという。しかし同じ薬を投与してご飯が食べられなくなってしまった患者のことを知り、「私は祈りました。どうか、ご飯が少しでも食べられますように。苦しいのは私一人ではないんだ。また、そう思えたら、がんばろう!と、力が湧きました」と明かした。

 気持ちの浮き沈みを繰り返し、祈り感謝することで必死に前を向こうとしている麻央の姿に、海老蔵は「すごい所で戦っているのだ、とわかっていました。わかっていましたが、遥かに高く険しい所で麻央が戦っている事を再認識しました。私自身の至らなさをしり、麻央の所へはやく追いついて少しでも力になりたい。そう思いました。勿論 日頃から思っています。思っていますが、再び認識が甘かった事を反省します」とつづった。