子役として人気となった女優本田望結(12)が、テレビ朝日系「探偵少女アリサの事件簿」(今冬放送予定)でドラマ初主演することが6日、分かった。同局のゴールデンタイムのドラマ史上、最年少の主演になる。昨年9月公開の主演映画「ポプラの秋」に続く大役で、フィギュアスケート選手としても大会出場するなど活躍する本田が女優として大きく羽ばたこうとしている。

 同作品は、「謎解きはディナーのあとで」シリーズなどで知られる作家・東川篤哉氏の同名ミステリー小説が原作のスペシャルドラマ。本田が演じるのは、著名な探偵を両親に持つお嬢様小学生・綾羅木有紗(あやらぎ・ありさ)。小さな孤島の屋敷を舞台に、起こる連続殺人事件の解決に挑む天才探偵少女役だ。

 本田は「これまでにないくらいセリフが多く、聞いたことのないような難しい単語も多かったのですが、原作がすごく好きで読んでいたので、有紗をやらせてもらうことになってすごく幸せでした。初めてのドラマ主演なので監督さんともいろいろ相談をしながら演じました。みなさんが思う探偵少女アリサになっているといいな、と思います」と意気込んでいる。

 「京都地検の女」「法医学教室の事件ファイル」など、事件を解決する役の多い名取裕子は今回、事件の鍵を握る怪しい家政婦役を熱演し、全編でメイド服姿で登場する。名取は「衣装が『ゴスロリ』風なのが、ちょっと怖いですよね。メイド喫茶ならぬ“冥土の土産”喫茶とでも申しましょうか(笑い)。望結ちゃんはセリフが完璧に入っていて、現場でも集中していてNGがない。朝も3キロ走ってから仕事に来ているそうで、本当に女優魂に頭が下がる思いですよ」と本田を絶賛している。

 ◆本田望結(ほんだ・みゆ)2004年(平16)6月1日、京都府生まれ。10年、ピザハットのCMで芸能界デビュー。11年10月期の日本テレビ系連続ドラマ「家政婦のミタ」でブレーク。同年のフジテレビ系「マルモのおきて」、12年のTBS系「コドモ警察」などにも出演。フィギュアスケートでは14年近畿ブロック・ノービスB女子2位。兄・太一(18)姉・真凜(15)もフィギュアスケート選手として活躍している。

 ◆「探偵少女アリサの事件簿」 休暇のため叔母(大河内奈々子)と孤島の屋敷を訪れた有紗だが、その晩、叔母は転落死体で発見される。宿泊客の市議会議員、弁護士、経営コンサルタント、元料理人、そして家政婦(名取)が犯人である可能性が出てくる。そして第2、第3の殺人が起こる。有紗は、これらが作家ルイス・キャロルの児童小説「不思議の国のアリス」になぞらえて実行されているのに気付き、事件の謎を解く。ほかに田中圭、岩城滉一、神保悟志らが出演。