高梨臨(27)主演映画「種まく旅人 夢のつぎ木」(佐々部清監督)の初日舞台あいさつが5日、東京・有楽町のスバル座で行われ、高梨と斎藤工(35)らが出席した。

 桃の名産地で知られる岡山・赤磐市を舞台に、新種の桃を作ろうと尽力する農家の夢を描いた。高梨は農家、公務員役の二足のわらじで奮闘。「監督からは『最初にセリフを伝えようとしなくていい』と言われ、役作りをしないという役作りをして現場に入った」と、現場の雰囲気を大事にしながら撮影に臨んだことを明かした。

 今作で映画デビューした安倍萌生(めぐみ=23)は、姉役の高梨に感謝しきりだった。「(高梨が)撮影を終わっていたのに、最後まで残ってくれて、愛のこもった手紙をくれた。『本当の妹だと思ってる』って」。姉妹役同士の心温まるエピソードだったが、そこで津田寛治(51)が「殴り合ってたよね?」と2人に横やりを入れた。

 殴り合いの姉妹けんかをする場面があり、撮影は1度きりの予定だった。ところが、高梨は「リハーサルを本番だと思ってしまった」と勘違い。「リハなのに思い切りぶっちゃった。そうしたら、(安倍も)バンと殴り返してきた。不思議な空気になった」と振り返った。不運だったのは、安倍がバレーボールの選手経験があったこと。斎藤から「(手首の)スナップが利いて、痛かったんじゃない?」と聞かれると、高梨は「痛かった…」と明かした。一方の安倍も「人生で初めてビンタされました。翌日も腫れちゃって…」と告白。高梨とともに、申し訳なさそうな表情を見せた。

 ほか海老瀬はな(30)佐々部監督、赤磐市のマスコットキャラクターあかいわモモちゃんが登壇した。