女優藤山直美(58)が初期の乳がんと診断されたことが17日、分かった。今年1月に受けた乳がん検診で判明。今後、治療に入る。そのため、3月の名古屋・中日劇場、4月の大阪・新歌舞伎座で予定した主演舞台「おもろい女」は中止となり、7月に東京・新橋演舞場で出演予定の「喜劇松竹名作公演」は休演する。

 藤山はここ10年、毎年1月に乳がん検診を受けており、今年1月も検診を受けた。その際、主治医から再検査を勧められ、2月上旬に右側乳房に初期の乳がんが見つかったという。関係者によると、藤山は比較的冷静に受け止め、主治医に前向きに治療を受けることを話したという。検査が終わっていないため、通院しながらいろいろな検査を受けている。治療について摘出手術や放射線治療などの方針は未定だが、藤山は主治医に任せる意向という。

 この日、公演中止や休演決定を受け、過去に舞台を休演したことのない藤山は「心より深くおわびします。『おもろい女』をお客様にご覧いただけないことを、何よりも大変心苦しく思っております。皆さまに少しでも早くお目にかかれますよう、お医者様の方針に従って治療に専念させていただきます」とコメント。また、乳がん検診で判明したことに「検診を受けてきて良かったと思います」と話しているという。

 10月に東京・シアタークリエで高畑淳子と共演する舞台「ええから加減」は上演の予定という。

 ◆藤山直美(ふじやま・なおみ)1958年(昭33)12月28日、大阪生まれ。父は故藤山寛美さんで、子役でデビュー。92年のNHK朝の連続テレビ小説「おんなは度胸」で人気者となり、06年の朝ドラ「芋たこなんきん」に主演した。舞台では父が残した喜劇に主演し、15年には森光子さんから継承した「おもろい女」に主演した。