俳優山田孝之(33)が天才的な脱獄犯役として、テレビ東京系ドラマ特別企画「破獄」(年内放送)に出演することが19日、分かった。ビートたけし(70)の主演作。たけし演じる人情派看守との脱獄・追跡エンターテインメント作品だ。

 戦前から戦後にかけた時代を舞台に山田演じる、緻密な計画と大胆な行動力、無尽蔵の体力を武器に脱獄を繰り返す無期懲役囚・佐久間清太郎と、たけし演じる脱獄阻止のエキスパートの看守部長・浦田進との闘いが描かれる。

 作家吉村昭氏の同名小説が原作。1985年に緒形拳さん主演でNHKで放送されて以来、32年ぶりのドラマ化となる。山田はオファーを受けた時の心境を「心身ともにボロボロになるだろうなと思いましたが、不思議なもので挑戦したくなるんですよね」と振り返る。思い入れも強く、同ドラマのために丸刈りにし、肉体改造までして撮影に臨んだという。

 佐久間については「素直な人だと思います。その素直さからくる行動や言動が人からは理解されず、恐怖にすら感じてしまう。そう思ったので僕も素直な気持ちで佐久間として生きました」と撮影を振り返った。初共演のたけしについて「今までご縁がなくお会いするのは今回が初めてでした。北野武さんとしてもお会いできる日を楽しみにしています」と北野映画への出演もアピールしていた。