アイドルとして活躍した本田理沙さんが、ストーカー被害に遭ったことで芸能界を引退していたことを明かした。

 本田さんは8日放送のフジテレビ系「バイキング」にVTR出演。88年に15歳でデビューしてからアイドルやタレントとして活躍したが、26歳だった97年に結婚したことを機に芸能界を引退。しかし、引退の裏にはストーカー被害による心の傷があったと明かした。

 デビュー後の高校生当時、自宅のエレベーターに乗った際に暴漢に襲われたという本田さん。「エレベーターのドアが閉まったときに一緒に乗ってきた男の人に後ろから羽交い締めをされまして、『動くな。俺はナイフを持ってるから』って。密室でナイフを持ってるって言われて、もうわたしはこれで死ぬんだな、全部終わりだなって思いました」と、まだわずかに震える声で当時を語った。

 さらにその後、1人暮らしを始めた自宅でくつろいでいるところに、赤いランプの懐中電灯を手にした男が侵入してきたという。パニックに陥りながらも「大きな声で『ぎゃー』って叫びながら、窓を開けて『助けてー!』って大きな声で叫んだ」。そして2階の部屋の窓から飛び降りようとしていたとき、その下を通りかかった2人の青年に助けられたと明かした。

 その青年の1人が俳優の金山一彦。金山もVTR出演し「ギャーって声が聞こえた、尋常じゃない叫び声が。『とりあえずそこから降りなさい。僕が下で受け止めるから、飛べ!』」とその当時の様子を振り返った。

 受け止めた女性が本田さんだったことに気づき、声を掛けるも本田さんは話が出来る状態ではなく、「気が動転しているし、震えてる。相当怖かったんだと思います」と語った。

 その後、本田さんは「ファンを見るたびにもどすようになってしまって。精神的に追い込まれていった」と心に傷を負い、そのショックなどから感音性難聴を患ったという、現在もその症状に悩まされていることを明かし、「(芸能活動を続けて)体がボロボロになっていくこととてんびんにかけたら、やっぱり結婚して引退っていう形が一番収まるのかなと、私はその道をチョイスした」と引退の真相を明かした。