日本テレビにドラマ「明日、ママがいない」(水曜午後10時)の「表現を改善するように」と、抗議していた全国児童養護施設協議会が5日、都内で会見を行い、同局からの回答書の内容と今後の対応を紹介した。同局は抗議を受け、内容の一部を変更する方針を示し、4日に回答していた。

 会見で紹介された同局の回答書には、施設の子供が傷ついたりすることはドラマの意図するところではなく、重く受け止め、衷心より子供たちにおわびすると謝罪。さらにこれまで以上に子供たちに配慮するとし、具体的な改善点の説明はご容赦してほしいとしながら、(暴言やあだ名、子供をペットのように扱うことをやめてほしいという)指摘を重く受け止め、すでに主体的に番組制作に生かしていると記してあった。

 同協議会の藤野興一会長は「当方の主張をご理解いただき、今後のドラマ展開に一定の改善が図られると受け取った。今後も放送を見守りたい」とした。その上で「傷ついた子供に、この文書では謝罪はすまない。公共の場で謝罪してほしいとお願いした。また、あまりにも社会的養護について理解が不足している。理解を深めるようにお願いした」と語った。

 会見には同様に抗議していた全国里親会と慈恵病院側の代表も参加した。3団体ともに「信頼し、今後の放送を見守り、改善を期待する」とした。慈恵病院側はBPOに審議の申し立てを行っていたが、今後もあり得る社会的弱者の番組に生かしてほしいと、申し立ては取り下げないという。