脚本家倉本聡氏(73)が、女優黒木メイサ(20)を絶賛した。フジテレビ系連続ドラマ「風のガーデン」(10月スタート、木曜午後10時)の制作発表がこのほど、北海道・富良野で行われた。「北の国から」(81~02年)「優しい時間」に続く富良野3部作の第3弾。黒木は中井貴一(46)演じる、末期がんに冒された主人公の麻酔医の娘役。中井の父親を緒形拳(71)、黒木の弟を神木隆之介(15)が演じる。フジテレビが富良野に6000万円と2年の歳月をかけて造成した、350種の花が咲き乱れるブリティッシュガーデンを舞台に描く。

 「もう73歳だし、いつもこれが最後の作品になるかもと思って取り組んでいる。テレビの現場が、役者も含めて悪くなっている。そういう役者を極力なくしてほしい」と話す倉本氏にとって、今回はベストな配役。1人、1人の役者を思い浮かべながら脚本を書き上げた。中井については「スケベな医者なので(中井)貴一しかいないと思った。品行方正な人間なので欠点を入れてやろうと思ってね」とニヤリ。黒木は昨年のフジ系「拝啓、父上様」に続く起用。「素晴らしい。若いのに、こびたりしないのがいい。女優として、演技はまだこれからのところもあるけれど、素材がいい」と激賞した。

 倉本氏から高い評価を受けた黒木は「難しい作品でプレッシャーもありますが、楽しくて勉強になります。東京から、このブリティッシュガーデンに戻ってくると落ち浮きますね」と話した。