米国人のアイドル歌手リア・ディゾン(22)が14日、都内で行われたライブで妊娠と結婚を発表した。相手は年上の20代日本人スタイリストAさんで、昨年からリアを担当してきた。10日に都内ホテルで挙式し、妊娠は3、4カ月とみられる。15日に都内で会見を開く。06年春に来日し「グラビア界の黒船」「アグネス・ラムの再来」と騒がれ一気に人気者になったが、おめでたも電撃的だった。

 結婚と妊娠を発表したのは初の全国ツアーの最終公演。東京・渋谷O-EASTのステージ上だった。17曲を歌い終え、アンコールに迎えられたリアは「MCが下手なので、ノートに書いてきました」という自作の原稿を手にすると、たどたどしい日本語で話し始め、すぐに泣きだした。

 リア

 ファンの皆さんに1番に伝えたいことがあります。実は最近、結婚しました。そしておなかに赤ちゃんもいます!

 私も家族も幸せいっぱいです。

 約1000人のファンが「エーッ」と大きくどよめくと、リアはうつむきながら何度も頭を下げた。すると、次の瞬間には「おめでとう~!」の声と大きな拍手が返ってきた。「しばらくお休みしますけど、できるだけ早く復帰します」と続けると、女性ファンから「体に気をつけて~」と気遣う声が飛んだ。うれしい反応に、混乱したリアは「無理しないでください!」と、日本語の使い方を間違えながら感謝した。

 結婚したAさんは昨年からリアを担当。今年に入ってから交際に発展し、初夏には一緒に暮らし始めた。8月下旬のイベントには、Aさんから贈られた指輪を身につけ出演したころには、結婚を決意していた。

 もともと内気なリアは、親しい友人以外とは、ほとんど会話もしない。仕事に対して頑固な一面もあり、手を焼くスタッフもいるほどだ。そんな中で、スタイリストの立場から、身の回りを整えてくれる、すっぴんの顔も見せられるAさんは、数少ない本音を打ち明けられる存在だった。10日に東京・新宿のホテルヒルトン東京神殿で、米国からリアの弟が駆け付け、近親者だけの結婚式を挙げた。

 米国でモデル、レースクイーンだったリアは、無名ながらインターネットを立ち上げ、写真を掲載したところ、世界中から何百万件ものアクセスが集まった。特に熱狂的だった日本のファンに後押しされ、06年春に来日。ネットで知った安室奈美恵や宇多田ヒカルが大好きで歌手志望だったが、同年グラビアデビューを飾ると「グラビア界の黒船」として瞬時に人気者に。07年2月に念願の歌手デビューを果たし、NHK紅白歌合戦に出場するなど、人気は社会現象になった。

 この日幕を閉じた初の全国ツアーは4公演。妊娠中だがへそ出し衣装も激しいダンスもあった。泣きながらラストナンバー「L・O・V・E

 U」を歌いきったリアは、♪この気持ちは、誰も止められない…と、現在の心境を歌詞に込めて歌った。音楽活動はグラビアほどのブームはない。それでも、人気絶頂での妊娠・結婚・産休は安室と同じ、宇多田も電撃結婚だった。あこがれのJ-ポップスターと同じ道を歩いている。