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 ALFEEが恒例のサマーイベントを今年限りで終了する。17日、今年の会場となる横浜・赤レンガパークで行われた会見で明らかにした。今年は8月8、9日の2日間で計6万人を動員する予定。82年から開催し、今回で動員人数が150万人を突破する人気イベントだった。「終わりのないバンドと言われますが、1つぐらいけじめをつけたい」というメンバーの意向もあり、夏の風物詩の終止符を宣言した。

 今年でデビュー35周年を迎えるTHE

 ALFEEは年間60本前後の公演を行うなど、日本有数の動員力を誇る人気バンドとして知られる。サマーイベントは今年で26回目。こだわりを持ってこれまで開催してきた。会見で高見沢俊彦(55)は「年がら年中コンサートをやってきて、屋外コンサートはこの夏で、いい意味で終わりにしようと思います」。淡々とした口調で終止符を宣言した。

 理由はさまざまある。サマーイベントだけに、会場は基本的に野外にこだわってきた。高見沢が「東京ベイエリアと名付けたのはボクです」と胸を張った86年の東京湾13号埋め立て地。そのほか、横浜・赤レンガパークや埼玉・朝霞米軍キャンプ跡地など、ミュージシャンとして初めてライブを開催する場所も少なくなかった。高見沢は終止符を打つ理由の1つとして「誰もやってきたことがない場所がなくなってきている」と、会場の問題を挙げた。

 野外ライブを取り巻く環境の変化もある。今年の開催地、横浜・赤レンガパークでのライブは3回目。桜井賢(54)は「昔は音の出し放題だったよね」。坂崎幸之助(55)は「最初は倉庫で何もないような所だったのにね」。高層ビルが立ち並ぶ周囲をしみじみと見渡した。近年、同パーク周辺はマンションやショッピング施設などが増え、騒音問題が浮上。騒音対策や警備上の問題などから、この2年は野外ライブを断念した経緯もある。今回でのサマーイベント終了も、騒音問題が大きな理由のようだ。

 最後のサマーイベントのタイトルは「YOKOHAMA

 PERFECT

 BURN」。完全燃焼と名付けた。高見沢は「やってみないとさびしいかどうかは分からない」と、さすがにまだ実感はわかない様子。「(ヒット曲)『星空のディスタンス』を屋外で歌う最後かと思うとグッとくるね。今までと違う野外のテンションになります。完全燃焼して、夏の集大成にしたい」と誓った。

 [2009年4月18日10時11分

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