【パリ3日=瀬津真也】アイドルグループAKB48が、フランス・パリでの日本のポップカルチャーと伝統文化の祭典「ジャパン・エキスポ2009」(2~5日)で、ライブを行った。10周年記念の日本代表アイドルとして特別ゲストに招待された。同時間帯に、日本に残ったメンバーが音楽番組に生出演するなど、世界をまたに掛けての活動となった。

 制服タイプのチェックのミニスカートが、ふわりと舞うと、アニメやコギャルのコスプレ姿のフランス人ファンから「A・K・B~!!」と大歓声が起きた。新曲「涙サプライズ!」など10曲を歌い、踊った。「メルシー、うれし~、楽しい~」とあいさつすると「アリガトー!!」と、日本語で返答が返ってきた。食と芸術の都パリで、一部とはいえアキバ文化(AKB48)がSUSHIに並ぶ「日本代表」に認められているのだ。

 アニメ、ゲーム、音楽、ファッションなど日本のポップカルチャーの人気が高いフランスで、毎夏開かれるジャパン・エキスポは、4日間で約15万人の来場者を見込んでいる。過去にも日本の声優や歌手が出演したが「ジャポンで1番人気のアイドルを」と願う主催者から、AKB48がオファーされた。同関係者は「ポップカルチャーの聖地アキハバラで生まれ、紅白歌合戦にも出場したAKB48は、現代日本を象徴するアイドル。10周年記念のメーンディッシュです」と興奮した。

 今遠征のリーダー秋元才加(20)は「海外でもファンサイトが立ち上がってて、来てみたかった。私たちは分かりやすいキャラクターで、世界的に活躍できる可能性がある」。ドイツからやってきた航空力学のヤンゼン教授(59)は「彼女たちの情報はすべて収集済み。飛行機と同じくらい私に夢を与えてくれる存在」と、はしゃいだ。秋にはニューヨークと仏カンヌでのライブも内定。外国人の関心度が高いアキハバラを背景に、海外進出を加速している。

 [2009年7月4日8時52分

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