警視庁は21日、覚せい剤取締法違反(所持)で逮捕された酒井法子容疑者(38)の夫で自称プロサーファーの高相祐一容疑者(41)が千葉県内の別荘で覚せい剤を所持していたとして、覚せい剤取締法違反(所持)容疑で再逮捕する方針を固めた。夫妻の具体的な覚せい剤使用を供述する高相容疑者への調べを続けることで、酒井容疑者の使用実態の裏付けを進めるものとみられる。この日、高相容疑者は都内で現行犯逮捕された件で同法違反(所持、使用)の罪で起訴された。

 東京地検はこの日、高相容疑者を都内で覚せい剤を隠し持っていたとして現行犯逮捕した件について、覚せい剤取締法違反(所持、使用)の罪で起訴した。起訴状によると、高相被告は2日ごろ、東京都港区内の公園トイレで微量の覚せい剤を吸引。3日には渋谷区の路上に停車中の乗用車に覚せい剤約0・817グラムを隠し持っていたとしている。

 警視庁は高相被告が千葉・勝浦市の地元サーファーから「のりピーのピンクのドラッグハウス」と呼ばれる別荘で微量の覚せい剤と吸引器具が見つかった疑いでも再逮捕する方針を固めた。

 この日は高相被告が都内で現行犯逮捕された件での拘置期限だった。同じ覚せい剤使用に関する容疑だが、別件逮捕により引き続き高相被告を取り調べる狙いは、酒井容疑者への取り調べに大きく関与している。

 これまで酒井容疑者はあいまいな供述を繰り返している。日本テレビなどによると、覚せい剤の使用時期について「頑張って思い出したい」などと話し、この日までに「1年前から数回使用していた」との供述から「1年以上前から使っている」と変化がみられた。それでも、捜査関係者は使用について、まだ隠された真相があるとみている。

 そのポイントは高相被告との供述の食い違いだ。当初は取り調べに対し、妻をかばっていた高相容疑者だが、最近は具体的な供述を始めている。TBSなどによると、高相被告は「先月、家族で皆既日食を見に行った奄美大島で妻と一緒に使った。旅行用に持ち運びしやすいようストローにつめた」「逮捕前に妻と覚せい剤を使ったので、尿検査で反応が出た」などと、夫婦での覚せい剤使用について供述しているという。警視庁は高相被告から妻の覚せい剤使用実態の情報を得た上で、酒井容疑者から具体的な供述を引き出すものとみられる。

 [2009年8月22日9時56分

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