酒井法子被告(38)は15日にも保釈される予定だが、困難な道のりが待ち受けている。所属していたサンミュージックは、契約CMなどの損害賠償についてスポンサーなどと話し合いを進めており、同被告と話し合いを持ち、金銭的負担を求める可能性が高い。ただ、同被告が謝罪会見を開く場合は「手伝う用意はある」としており、居住先の提供などはしない方針だが、謝罪会見の際には窓口にはなる方針だ。

 酒井被告には保釈後も、いばらの道が待っている。デビューからマネジメントを行ってきたサンミュージックの相沢正久副社長は14日、身元引受人になることや、居住先の提供について「それはありません」とキッパリ答えた。起訴された時点で契約を解除しており、早期の芸能界復帰の道も閉ざされた形になっている。

 相沢氏はこれまで「手を差しのべたい気持ちはある」とも話してきたが、現実的には、同社は多額の損害賠償を抱えることになる。同被告はトヨタ自動車、製薬会社アラクスとのCM契約を打ち切られ、最高裁が手掛けた裁判員制度PRの出演映画もお蔵入りとなった。プロデュース契約を結んでいたファッションブランドの契約メーカーも億単位の損失を抱えることになり、同社に対し損害賠償を請求する構えだ。

 サンミュージックは「契約を結んだのはあくまで会社として」として、広告代理店などを通じ、各スポンサーと話し合いを進めているが、酒井被告の申し出などがあれば、話し合いに応じるつもりだ。話し合いの結果によっては、サンミュージックが“肩代わり”した巨額の損害賠償金を同被告に請求する可能性も高い。ただ、同被告が謝罪会見に臨む意向がある場合には、手助けをしたいとしている。

 また、保釈後の居住先として、いくつかの候補地が取りざたされているが、同被告に弁護士を紹介し、6日間の逃走に関与した建設会社会長(71)もかかわりを否定した。会長はこの日、「身元引受人になる気はない。保釈金を払う気もありません」とコメント。逃走中に箱根の別荘や東京・東大和市のマンションに滞在させ、車も貸したが、保釈後は一線を引く姿勢を示した。

 夫の高相祐一被告(41)も保釈申請が出されているが、一連の事件で結びつきが深い夫婦に対し、裁判所が同居を認める可能性は低い。15日発売の「女性自身」は同被告が12年前に現在の自宅とは別のマンションを都内に購入していたと報じており、同所が居住先になる可能性もある。

 [2009年9月15日8時22分

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