20日に放送されたTBS系連続ドラマ「JIN-仁-」の最終回の平均視聴率が関東地区で25・3%(関西地区は18・3%)をマークしたことが21日、ビデオリサーチから発表された。今年の民放ドラマで最高、4月以降に限れば全ドラマで最高の数字だ。瞬間最高視聴率は29・8%。最終回の終わり方が意味深だったこともあり、劇場版が製作される可能性も高そうだ。

 「JIN-仁-」は10月11日の初回放送で16・5%(関東地区)をマーク。11月18日に20・3%を記録し、初めて20%を超えた。医療、歴史、SFをミックスした内容が、幅広い世代の支持を集めた。20日の最終回は、関東地区で25・3%。この視聴率は、本年度の民放ドラマの中で最高。さらに、最終回で、仁が花魁(おいらん)野風の乳がんの手術を終え、現代の恋人の写真を取り出すシーンは29・8%の瞬間最高を記録した。

 石丸彰彦プロデューサーは「多くの方に最終話を見ていただき、感極まる思いです。いつの時代でも懸命に生きることの大切さ、人が人を思う気持ちの美しさ、そして人の笑顔の輝きを伝えられたのではないかと思います」と話した。

 同氏は昨年、ドラマ「ROOKIES」を手掛け、今年5月に公開された映画「ROOKIES-卒業-」を興収85億円のNO.1に押し上げた敏腕プロデューサー。「JIN」最終回を演出した平川雄一朗監督は、映画「ROOKIES」で監督を務めた。

 20日放送の最終回のラストシーンでは、仁が再び転落しそうになったところで終わった。再びのタイムスリップを予感させていることで、同局には映画化や続編放送への問い合わせが多数寄せられたという。

 同局宣伝部は「これから検討する。まだ、何も決まっていない」。映画「ROOKIES」を配給した東宝では「公開するなら300館規模が考えられるが、来年のラインアップを発表したばかりで、再来年初めまでは予定が決まっている。だが、話題作なので、どの配給会社も欲しいコンテンツ」と話した。映画からドラマ、ドラマから映画は最近のヒット作のパターンであり、「JIN-仁-」の映画化も濃厚といえそうだ。

 [2009年12月22日7時26分

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