歌舞伎俳優市川亀治郎(34)が、演出家蜷川幸雄氏(74)とタッグを組むシェークスピア喜劇「じゃじゃ馬馴らし」(10月14~30日、さいたま市彩の国さいたま芸術劇場)で女役に挑戦することが4日、分かった。気の強い女性キャタリーナ役で主演。蜷川演出&シェークスピア劇初挑戦の筧利夫(47)山本裕典(22)が共演する。

 07年のNHK大河ドラマ「風林火山」で武田信玄を演じた亀治郎が女に変身する。すべての役を男性俳優が演じる蜷川演出のシェークスピア・シリーズ内企画「オールメール・シリーズ」第5弾で、キャタリーナ役に蜷川氏は亀治郎を指名した。蜷川氏が歌舞伎に挑戦した「NINAGAWA十二夜」で亀治郎は腰元麻阿を好演。蜷川氏は「なんて才能ある役者さんなんだろうと思いました。シェークスピアの女形をやってもらったら、どんなに面白いかとひらめいて『じゃじゃ馬馴(な)らしをやろう、やろう』と口説きました。どんなシェークスピア女優になるか楽しみです」と話した。

 歌舞伎で女形も演じる亀治郎も「現代劇は2回目。まだ不安なところだらけですが、筧さんはじめ共演者の皆さんと楽しい世界を作りたい」と意欲的。宣伝写真撮影では白いワンピース姿で女性に成りきった。

 共演も蜷川演出&シェークスピア劇初挑戦の演技派が参加する。第三舞台、つかこうへい作品で活躍した筧はキャタリーナと結婚する紳士役。「蜷川作品に出演することでまたひとつ親孝行ができます。いつ灰皿が飛んできてもいいよう動体視力を鍛えています」と語る。09年舞台「パッチギ!」などに主演した山本はキャタリーナの妹と恋仲になる若者役で「この時期に蜷川さんのもとでお芝居を学べることは、良い経験になると思うし、吸収し成長したい」と前向きに話した。

 そんな2人に蜷川氏の希望も膨らむ。「筧さんの役柄はぴったりだし、新しいシェークスピアの演技をみせてもらえるだろうと楽しみ。山本君の舞台映像を見て、新鮮でしっかりした演技に感心し『会わせろ』と言って会った。舞台に新風を吹き込んでくれるだろう」と期待する。

 [2010年5月5日7時12分

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