<第23回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞>

 第23回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞(日刊スポーツ新聞社主催、石原裕次郎記念館協賛)が1日、決定した。新人賞には仲里依紗(21)が選ばれた。授賞式は28日に東京・紀尾井町のホテルニューオータニで行われる。

 仲は「ゼブラーマン

 -ゼブラシティの逆襲-」(三池崇史監督)ではボンデージ衣装の極悪キャラ、ゼブラクイーンではじけ、「時をかける少女」(谷口正晃監督)ではみずみずしい女子高生を演じた。「対照的な2つの役で新人賞をもらえてすごくうれしい。今しか取れない賞だから、新人やったー、という感じです」と笑顔をみせた。

 どんな世界観にもハマる演技力と芝居度胸の良さに定評があり、変幻自在ぶりに多くの監督が「仕事をしてみたい女優」に名前を挙げる。「ゼブラーマン-」では、ボンデージ衣装で高笑いしながら人間をなぶり殺し。衣装について「最初に見た時は『布が少ないなぁ』と思いました」と笑い「中途半端なのが嫌いなので、自分の限界を突破して挑戦しました」。

 一方の「時をかける少女」は、これまで何度も映像化されたタイムスリップの名作ラブストーリー。「過去の作品も考えちゃうし、普通の女の子の役が一番難しかった」と振り返る。別れの場面やラストシーンでの仲のボロ泣きは、話題になった。「監督のスタートの声がかかると勝手にスイッチが入って体が動くのが分かる。後で映像をチェックして、自分で自分が不思議な時がありますね」。

 子供のころから女優になるなど1度も考えたことがなかった。妹がオーディションに写真を送るという「よくある話」で芸能界入りした。「最初は遊び半分、いい思い出になればという気分だった。いろんな人に『良かった』と言ってもらううちに、真剣に芝居をやっていこうと思った。いろんな役に挑戦したい。やりがいのある仕事に出会えて幸せです」。【梅田恵子】

 [2010年12月2日8時39分

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