歌手宇多田ヒカル(27)が9日、横浜アリーナで活動休止前の最後のコンサートを行った。1曲目の「Goodbye

 Happiness」を歌った後、「みんな~、いくぞ!」と絶叫。約1万4000人の観客から大声援を浴びた。「今日はデビューしてからちょうど12年の記念日。最後なので、やりたい放題、燃え尽きるようにやるから、みんなも好き勝手やっちゃって!」と呼び掛けた。

 アンコールを含めて22曲を熱唱。デビュー前に作った曲「time

 will

 tell」を歌った後、何度も「ありがとう」と観客席に手を振り、ステージ上にマイクを置いた。

 来年から無期限でアーティスト活動をやめ、“人間活動”に専念するため、今後、公の場に姿を見せる予定はない。しかしファンには、将来の活動再開を示唆するコメントを続けた。「私がおばさんになっても、ヒッキーと呼んでもらえるかな?

 おばさんになったらライブやろう」。さらに引退ではないことも明言。「契約も残ってるし、作品も出します。ちょっとのお休みで、ライブができないと思うと…」と言葉を詰まらせ、終盤は何度も涙をこらえる表情を見せた。

 前日8日から2日連続で計2万8000人を動員。8日の公演は、動画サイト「Ustream」で全世界に配信され、延べアクセス数は92万5000回に到達した。全国64カ所の映画館でも生中継され、約1万7000人を集めるなど、衰えぬ人気ぶりをデータでも示した。会場には女優松嶋菜々子、綾瀬はるか、ベッキーら著名人も姿を見せた。

 [2010年12月10日9時6分

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