【ニューヨーク26日(日本時間27日)=峯岸佑樹】シンガー・ソングライター高橋優(27)が当地で、デビュー後初の路上ライブを行い、東京メトロのCM曲「福笑い」を披露した。

 昨年の元日、ラジオ番組に出演した際、リスナーから届いた「世界の共通言語は英語じゃなくて笑顔」というメッセージに心を動かされ、生放送中の約1時間で同曲を制作した。そして今年1月に突然、プロデューサー箭内道彦氏(46)が「英語圏の土地で、この歌がどれだけの人を笑顔に出来るか挑戦してみたら」と提案し、決行された。

 高橋は三角形の建築様式として世界的に有名なフラットアイアンビル前など4カ所で路上ライブを開催。バッテリーパークでは、さまざまな国籍の外国人約30人が集まった。高橋は初の海外でのライブに緊張した表情でギター片手に登場。「笑顔の力を信じて『福笑い』を歌います」と英語であいさつした。左足を大きく上げ、体全体で歌い上げると観客から「フォー!!」との声援が飛んだ。同曲の他、デビュー曲「素晴らしき日常」など全5曲を熱唱し、歌唱後には観客から「サンキュー」と握手を求められ「間違いなく歌で気持ちが通じ合えた」と充実した笑顔を見せた。

 今月17日付の米ニューヨーク・タイムズ紙には日本人アーティストとしては2人目となるメッセージ広告(同曲サビ部分)を掲載した。「国は違うけど路上ライブは変わらない。自分の人生であり、原点」。歌の力が言葉の壁を越えたことを証明した。