SDN48の全メンバーが、来年3月31日に一斉卒業することが15日、分かった。この日の東京・秋葉原AKB48劇場での公演の最後に、SDN48キャプテン野呂佳代(27)から発表された。AKB48の姉妹グループで、アダルトな色気で人気を得ていたが、全員がグループを卒業するという異例の展開となった。

 「結成して2年2カ月。ファンの皆さまには、この場を借りて、あらためてお礼を申し上げます」。いつもと違う、意を決した表情で切り出した野呂の姿に、ファンがどよめく。「SDN48は、それぞれのメンバーが進むべき道を目指すために、全員そろってグループを卒業をすることになりました」。あまりに想像し得ないサプライズ発表に、悲鳴がうずまいた。

 野呂は続けた。「2012年3月31日に現行メンバーそろっての、さよならコンサートをもって、SDN48としての第1章はその役目を終えます。私たちもどこかで区切りをつけなければいけない時期にさしかかっています。メンバー一同、自分の夢をより具体的にするために、新たなステージへ旅立つことになりますが、引き続きの応援を何とぞよろしくお願いします」と、出演メンバー全員で深々と頭を下げた。

 毎週土曜の夜を中心に公演するお姉さんグループとして、09年8月に劇場デビュー。昨年6月には、地上波のテレビ冠番組「すっぽんの女たち」(テレビ朝日系)を獲得、同年11月24日にはシングル「GAGAGA」でCDデビューを果たした。これまで3枚のシングル曲は、いずれもオリコン週間チャート3位にランクイン。8月発売の「MIN・MIN・MIN」は、常盤薬品工業の飲料水「眠眠打破」のCM曲にも採用されるなど、活動も人気も順調だった。

 しかし、メンバー39人の最終目標は、歌手や女優、リポーター、ダンサー、タレントとさまざま。AKB48らに比べて、年齢層も高く、それぞれの夢をかなえるためにも、次のステップへ踏み出す必要があった。SDN48メンバーとして、知名度が高くなった今が、次へのステップのタイミングと判断された。残りの半年間で、次の進路先を決めていくとみられる。

 関係者によると「グループSDN48自体が、その後どうなるかは未定」と話した。