俳優佐藤健(22)が来年5月に初舞台を行うことが10月31日、明らかになった。英演出家ジョナサン・マンビィ氏による「ロミオ&ジュリエット」(5月2日から、東京・赤坂ACTシアターなど)のロミオ役で、女優石原さとみ(24)と初共演する。若手人気俳優による直球のラブストーリーは話題になりそうだ。

 シェークスピアの悲恋の決定版で、初舞台、初主演を飾る佐藤は「舞台に関しては完全に素人ですので、どうやってみなさんに食らいついていこうかと今から必死です」。気合は十分で「素人なら素人なりにやれることがあるのではと開き直りまして、ロミオとジュリエットという純粋な恋の物語にまっすぐにぶつかっていきたいと思います」と抱負を語っている。

 佐藤はTBSドラマ「ROOKIES」(08年)でブレークし、連ドラ初主演作「Q10」(日本テレビ)や、NHK大河ドラマ「龍馬伝」の岡田以蔵役など、若手注目株として映像の仕事で多忙を極めた。観客を前にした生の舞台は以前から切望していたジャンルで、舞台経験を積む同世代の俳優たちにも刺激を受けていたという。所属事務所では「ロミオ&ジュリエットというストレートな題材に出会い、俳優としての幅を広げるまたとない機会」と話す。

 演出のマンビィ氏は名門ロイヤル・シェークスピア・カンパニー出身で、佐藤版ロミオをオリジナルで手掛ける。佐藤も昨夏から3回にわたり渡英し、同氏のワークショップに参加するなど本格的に取り組んできた。マンビィ氏は佐藤について「知性的で頭が良く、豊かな心を持っている。ロミオ役に完璧なキャスティング」と太鼓判を押している。

 ジュリエット役の石原は、佐藤について「相手をまっすぐ見る方で、男らしい、その一方でとても謙虚な方という印象。佐藤さんと約2カ月間、見つめ合いながら作品を作っていくことが楽しみになりました」。佐藤は「以前、出演されている舞台を見て、とても魅力的なお芝居をされる方だと思っていたのでとてもうれしい」と話している。

 東京公演は来年5月2日から赤坂ACTシアターで、大阪公演は同5月31日からイオン化粧品シアターBRAVA!で。計6万人を動員する。出演はほかに賀来賢人(22)菅田将暉(18)ら。

 ◆佐藤健(さとう・たける)1989年(平元)3月21日、埼玉県生まれ。06年、テレビ朝日「プリンセス・プリンセスD」で俳優デビュー。07年「仮面ライダー電王」主演で注目を集める。来夏公開の映画「るろうに剣心」の主演も決まっている。170センチ。血液型A。