<連載「気になリスト」(2)>

 竹下登首相の孫、DAIGO(34)に続く新たな「首相の孫タレント」が脚光を浴びている。ラフルアー宮沢エマ(23)。第78代内閣総理大臣、宮沢喜一氏の孫娘だ。

 今年春に芸能界入りしたばかりだが、「笑っていいとも!」「踊る!さんま御殿!!」など人気バラエティー番組出演が続いた。「びっくりしてます。祖父に感謝です。その名前があってのオファーだと思う。(出演依頼の)2周目があるかちょっと心配です」。

 祖父は優しかった。多忙だったが、誕生日に「たまごっち」をねだると一緒に玩具店に並んでくれたという。夜に食卓を囲むと、祖父と外交官の父親は英語で政治の話で盛り上がった。「私は注意を引きたくて空想のお話を始めるらしいんですけど、みんなはうんざりしてても、祖父はいつも最後まで聞いてくれたらしいのです」。

 厳しい一面もあった。「トランプの神経衰弱で姉が負けて泣くと、『泣けばすむと思うんじゃない』ってキレて。子供にも時には厳しく、負けず嫌いで、いつでも真剣勝負でした」。

 祖父は首相、父親は外交官。華麗なる一族の中で伸び伸び育ち、大学卒業後、小学生の時から憧れた芸能界に進むことを選んだ。「大学でやりたいことを見つけられたらと思っていたんですけど、やっぱりすごく歌いたくて。今あきらめて10年後にやればよかったって思うならやってみようって」。

 歌の勉強は10年近く続けてきた。今も週2~3回のボイストレーニングでカンツォーネ、クラシック、ブルースに挑戦する。カラオケで歌うのは、ちあきなおみや美空ひばり。ちあきの曲では「喝采」が好きだ。

 「十八番なんておこがましいですけど、米国にいる時に日本の曲を聞きたくてユーチューブをチェックしてたら、たまたま行き当たって、どっぷりはまってしまいました」。歌謡曲が好きだ。「歌詞もいいですし、歌い手が歌い手として成立している時代だったのかなって思う。そういうのをアップデートした曲を今、歌えたらと思ってます」。

 初めてのテレビ出演となった「ネプリーグ」でDAIGOと対面した。「おこがましくも“孫タレ枠”に入れていただいて。すごく優しい方で、初めてのテレビ出演がDAIGOさんと一緒で良かったです」。

 漂う育ちの良さは共通している。DAIGOと新ユニットなんてどう?

 「どうでしょう。歌をやってらっしゃるので、お誘いがあればぜひ」と笑った。【今西孝江】

 ◆ラフルアー宮沢(みやざわ)エマ

 1988年(昭63)11月23日、東京生まれ。聖心インターナショナルスクール卒業後、オバマ大統領も通った米オクシデンタル大に入学。宗教学専攻。3年時に英ケンブリッジ大へ留学。bayfm「THE

 PRESENT」パーソナリティー、TOKYO

 MX「ニッポン☆ダンディ」水曜レギュラー。母は故宮沢喜一氏の長女啓子さん、父は米外交官だったクリストファー・ラフルアー氏。母方の縁戚にブリヂストン創業者の石橋正二郎氏、元首相の鳩山由紀夫氏らがいる。156センチ、血液型O。(11月2日付・紙面から)