タッキー&翼の今井翼(31)が、ジャニーズ事務所タレントとしては初めて大学の教壇に立った。日大国際関係学部(静岡・三島市)に特別講師として招かれ、26日、語学講義「スペイン語1」を担当した。

 講義は1年生を中心に約400人が受講。映画「007」シリーズ最新作で、ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)が着用したものと同型のグレーのスーツ(トム・フォード)でビシッと決めた今井が登場すると、女子学生から「ヤバイ」「カッコイイ」と興奮する声が上がった。

 しかし、講義に入ると、浮ついたムードは消え、今井は、用意した資料を配布。初心者向けとして、必須の動詞の活用を学ぶ文法から、スペインと日本の文化交流の歴史を解説した。自身が現地でフラメンコを踊る映像も上映した。

 今井は、2007年のソロ舞台で取り組んだフラメンコをきっかけに、スペイン語の勉強を開始した。何度もスペインを訪れ、11年NHK語学講座「テレビでスペイン語」のナビゲーターに就任。文字通り、会話はペラペラのレベルになり、昨年は世界初のスペイン文化特使に任命された。

 この日は、学生の質問に答える時間も設け、「自宅のトイレにスペイン語を貼れば、日常でも勉強できる」とコツを伝授。スペインで安く移動する方法を聞かれると、「メトロですね。トラムも便利。バルセロナではサッカー選手の出待ち、入り待ちもしていました」と体験談も明かした。

 今井先生の初講義は受講生に大好評。女子学生(18)は「丁寧だし、実用的な言葉を教えてもらえた。また受けたいです」。スペイン式のあいさつをねだり、ハグしてもらった男子学生(22)は「とても分かりやすかった。いい匂いがしました」と大喜びだった。

 講義を見守った角田哲康教授(50)は「120点です。次から私がやりにくい。将来的には客員教授になってほしい」と熱望した。今井も「刺激的な時間でした。75点ぐらいかな。今後も定期的に教壇に立てるようにしたい」と意欲を示した。【近藤由美子】