田中哲司(47)松田龍平(30)松雪泰子(40)の実力派3人が長塚圭史(38)演出、三好十郎作の葛河思潮社公演「冒した者」(9月4~10日=神奈川芸術劇場大スタジオ、9月20日~10月7日=東京・吉祥寺シアターほか)に出演することが17日、分かった。
葛河思潮社は、英国留学から帰国した長塚が国内外の戯曲を演出するプロジェクトで、田中と松雪は前回の三好作品公演「浮標(ぶい)」で夫婦役を演じた。今回は松雪と04年の初舞台以来の共演となる松田が初参加し、長塚演出の洗礼を受ける。
「冒した者」は、戦前、戦後に活躍した作家三好十郎の長編戯曲。1950年代初め、東京郊外の田中演じる「私」の大きな家を舞台に、松雪は元の家主と赤坂芸者の間に生まれた女を演じ、松田ふんする青年が「私」を訪問したことからドラマが進展する。
出演決定に際し、田中は「圭史君に『浮標』で三好十郎の素晴らしさを教えてもらい、今回『冒した者』+松雪さん+龍平君。今からワクワクしっぱなしです」。松雪も「退廃的、執着、狂気に支配され、壊れていく様を稽古場で作り上げていきたいです。龍平君と時を経て、またお芝居するのはとても楽しみ」と意欲をみせる。
4年ぶり舞台となる松田も「久しぶりで不安もありますが、長塚さんを始めとした素晴らしいチームの中で時間をかけて、セッションするということに期待で胸がいっぱいです」。出演もする長塚は「松田が三好十郎を演(や)る。事件だ。田中と松雪の劇烈。200席の劇場が高ぶらないはずがない」と期待を寄せている。
◆葛河思潮社(くずかわしちょうしゃ)09年に1年間のロンドン留学から帰国した長塚圭史が、演劇のさらなる可能性を探るために立ち上げたソロプロジェクト。国内外の戯曲や小説の戯曲化などから演劇作品を創出する試みで、過去2回は三好十郎「浮標」を上演した。




