元宝塚歌劇団の娘役、月野姫花(25)が、本名の藤岡沙也香に改名して本格的に女優デビューすることが21日、分かった。宝塚時代のかわいいお嬢さま役のイメージから一転、「ハスキーボイス」「あねご肌」という素顔を前面に出し、女優として新境地を開く。

 「すごい独特な声で宝塚時代は苦労しました。娘役だとハスキーでもない高めの声を求められました。でも、これからは自分らしく、もっとこの声を生かしたいなと」

 大地真央、天海祐希ら宝塚のトップスターが大女優になった例は少なくない。だが、藤岡は娘役でもトップではなかった。「宝塚を辞めて女優さんになる方は、男役とかのトップスターさんが多かった。私はトップじゃないけど、メディアに出て皆さんに希望を与えたいです。宝塚と違った面を出しつつ、活躍できたらと思います」。

 自分の立場も分かるからこそ、女性上司役から泥棒グループの女ボスまで、何でもやりたいという。ハスキーな声がゆえに酒豪に思われるそうだが、「飲めないし、たばこも吸ったことないんです」。事務所には人気絶頂のローラも所属しており、「私も(ローラに負けず)結構、話しますよ。ふふふ」とちゃめっ気も見せた。【山田準】

 ◆藤岡沙也香(ふじおか・さやか)1988年(昭63)6月9日、茨城県生まれ。04年、宝塚音楽学校92期に入学。06年、宝塚歌劇団入団。月野姫花の名で花組娘役として活動。同期は真風涼帆、蘭乃はな。08年「蒼いくちづけ」で朝夏まなとの相手役。12年3月卒業。好きな音楽は東方神起。カラオケはEXILE、西野カナを歌う。161センチ。