中村獅童(40)主演の東京・新橋演舞場10月公演「大和三銃士

 虹の獅子たち」(10月3~27日)のポスター撮影がこのほど都内で行われ、約40人の出演者全員がそろう異色のものとなった。「大和三銃士」はデュマの名作「三銃士」の舞台を、関ケ原の戦い後の日本に移した作品。三銃士のアトスにあたる花鶏織部役の獅童が「全員一丸となる舞台だからメーンも脇役もなく、全員が主役のつもりの芝居を作りたい。そのために出演者全員が表に出る写真を撮りたい」と提案した。撮影後は「若いころは、チラシに写真が出ない時期があったけど、出るとモチベーションが上がった。スタッフは大変だけど、楽しかった。やって良かった。後はいい舞台を作るだけ」と満足そうに話した。

 歌舞伎の獅童をはじめ、ダルタニャンこと達磨桃太郎に大衆演劇の早乙女太一、アラミスこと花輪嵐に関西ジャニーズJrの浜田崇裕、ポルトスこと蓬莱万十郎に吉本興業の藤井隆、ミレディーこと美苗に宝塚出身の真琴つばさ、リシュリューこと片桐且元に元劇団四季の榎木孝明とさまざまなジャンルの俳優が集まった。獅童は「どういう化学反応が起こるか楽しみ。今年で41歳。体が動くうちに派手な立ち回りをみせたい」。

 獅童は4月から京都文教大の臨床心理学部の客員教授に就任。既に講義も行っており「歌舞伎のことや僕が歩んできた道や精神的なことを話した。歌舞伎を見たことのない若い人を少しでも歌舞伎に振り向かせられれば」と話した。【林尚之】