歌手、俳優の武田鉄矢(64)が、歌って、踊れて、食べられるアイドル「食べドル」育成プロジェクトを立ち上げる。武田が総合プロデューサーを務め、歌手で音楽プロデューサーのヒャダイン(33)や振付師でタレントのパパイヤ鈴木(47)も参加する。武田は「紅白歌合戦に送り込むのが目標」と張り切っている。

 武田は「この年になると、もっと新しいことに挑戦したい。自分を成長させるために一番いいのは人を育てること。人を育てることが自分を育てるんですよ」と、プロジェクト設立の経緯を語った。そこで考え出したのが、食とアイドルを融合した「食べドル」だ。「私は随分長いこと東洋水産の『赤いきつねと緑のたぬき』のCMに出演してきたけれど、食べることを絡めて何かできないかと思っていました。そこで考えたのがアイドル。食べることとアイドルは人を笑顔にできるという点で通じるものがありますよね」と言う。

 「食べドル」の楽曲を担当するのは、ももいろクローバーZやAKB48ら数多くのアイドルに曲を提供しているヒャダイン。振り付けは、AKB48のダンスも手掛けているパパイヤが担当する。2人とも、武田の熱心な誘いを受けてプロジェクト参加を決めた。

 ヒャダインは「武田さんの思いが本当に強いので、生半可な気持ちではいられない。何年も愛される国民的アイドルを育て上げたい」。パパイヤは「(武田から)『おなかがすくような振り付け』というちょっと変わったオーダーをいただきました。びっくりしましたけど、楽しくなりそうです」と話した。

 武田は「『食』という字は、人に良いと書いて、食と読みます。ぜひ、この文字にかけて、プロジェクトを成功させたい」と抱負を語った。

 プロジェクトは、武田がCM出演している東洋水産がスポンサーを務める。選ばれた「食べドル」はユニットとして9月中旬にデビュー予定。19日から放送される「マルちゃん赤いきつねと緑のたぬき」新CMでは、武田がヒャダインとパパイヤに「本気なんです、お願いします!」と頭を下げて、プロジェクト参加を懇願するシーンが紹介される。